詳細
世界の名曲をフラメンコ風ソロ・ギターにアレンジフラメンコ特有のテクニックやリズム感を習得できる!!
日本が世界に誇るフラメンコ・ギタリスト、沖仁によるソロ・ギター曲集です。
伝統的なフラメンコでは、"曲種"という決まりごとに基づいた即興演奏がされるのが一般的で、他のジャンルでいう"曲"が演奏されることは多くありません。曲種による即興はフラメンコの魅力のひとつでもあるのですが、これからフラメンコを始めてみたいという人にとって高いハードルになっていることも事実。
そこで本書では、よく知られた名曲をフラメンコ風のソロ・ギターにアレンジしました。このアレンジに取り組むことで、フラメンコ特有のテクニックやリズム感を自然に身につけることができます。
これからフラメンコの世界に足を踏み入れてみたい人にはもちろん、フォーク・ギター、クラシック・ギター、ボサノヴァ、ジャズなど、他のジャンルをメインに取り組んでいる方が、フラメンコのエッセンスを取り入れるのにも最適です。
すべての曲が収められた付録DVDには右手のアップも収録されているので、ラスゲアード(かき鳴らし)やゴルペ(打撃)といった特徴的なテクニックも視覚的に理解できます。本書とともに、フラメンコ・ギターの世界に触れてみてください!
【本の内容】
序章 フラメンコの基礎知識
第1章 フラメンコ・ギターの奏法
第2章 フラメンコ・スタイル・ソロ・ギター
【収録曲】
スカボロー・フェア/イギリス民謡
禁じられた遊び/スペイン民謡
きらきら星/フランス民謡
さくらさくら/日本古謡
カノン/パッヘルベル
G線上のアリア/バッハ
エリーゼのために/ベートーベン
トルコ行進曲/モーツァルト
ノクターン/ショパン
サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー/ガーシュウィン
著者プロフィール
沖 仁(おき じん)
1974年生まれ。14歳から独学でエレキ・ギターを始める。高校卒業後、カナダで1年間クラシック・ギターを学んだのち、スペインにわたりフラメンコ・ギターを習得。2000年に帰国し、歌い手の石塚隆充とフラメンコ・ユニットを結成し、アルバムを発表。2002年には1stソロ・アルバム『ボリビアの朝』を発表した。その後も精力的に活動しており、これまでに6枚のソロ・アルバムを発売している。また、2010年に本場スペインで行なわれた『第5回ムルシア“ニーニョ・リカルド”フラメンコ・ギター国際コンクール』国際部門において優勝を果たし、世界からも注目を集めている。
編集担当より一言
フラメンコ・ギターのクリニックも行なっているフラメンコの伝道師、沖仁さんが蓄積してきたレッスンのノウハウが込められた一冊です。この本を手にしたら、ただテクニックを真似するだけではなく、アレンジの根底に流れるリズムにも耳を傾けてみてください。ジャカジャカ!と派手にかき鳴らすところだけフラメンコ風というものではなく、弾いた人がちゃんとフラメンコのリズム感(コンパスと言います)を身につけられるようになっていて、本格的なフラメンコへの橋渡しになっているのが、沖さんのすごいところなのです。メロディの歌わせ方ひとつにしても、フラメンコのエッセンスが込められています。
映像はNGが出せない(部分的な修正=パンチインをすると映像と音がズレてしまう)というプレッシャーの中、全20曲を半日足らずで収録してしまう集中力にも脱帽でした!(出版部/橋本修一)